2003.12 December
特集 古典の授業活性化への道
【実践提案】 創意を生かした古典の授業
(1) 現代随筆を用いた古典の授業 後藤 匡
一 はじめに

「古典」の授業には生徒たちも、そして授業を組む私自身も大なり小なりの抵抗感がつきまとう。歴史的仮名遣いを含む語句の理解、作者や時代背景などの知識などが不十分であることが根底にあることは十分すぎるほどわかっているのだが…。
そんな中で、「古典の授業」の敷居をいくらかでも低くするためのヒントとなる言葉があった。
「古典を古典として単独で扱う必要があるのか、現代文と融合させて主題単元として扱うこともできるのではないか。」ということである。

二 指導について

この単元は教科書の文章に加え、それ以外の古文、そして現代文の随筆を提示し、両方を読み、比較することによって、昔も今も変わらない「ものの見方や感じ方」といったものに気づかせたいという意図で組んでみたものである。
抵抗感をもつ生徒が多いという実態を受け、ものの見方や感じ方の比較といった際に、「清少納言は、兼好法師はすごい」と簡単にとらえるだけではなく、部分的にでも共感できるものを見つけださせたいと考え、『枕草子』第一段では季節感ということについて、『徒然草』第十一段では人問のもつ物欲ということについて、「自分だったら」ということを常に意識させながら学習を進めることとした。

三 授業の実践

1 単元名「時をこえて2」

2 単元の目標
◎人問、社会、自然などについて考え、自分の意見をもつことができる。〔Cエ〕
○古典に関心をもち、昔の人々の生き方や考え方を自分と比べようとする。〔関心・意欲・態度〕
○古文の表現の仕方や文章の特徴などに注意して読むことができる。〔Cウ〕
○古語と現代語の意味の違いや言葉遣い等を理解し、語句についての理解を深め、語感を磨き語彙を豊かにすることができる。〔言語事項(1)〕

3 指導計画[資料1]

第一次(一時間)
生徒の実態として、ここでは既存の知識を確認したが、ほとんどの生徒は作品名も作者名も知らないという状態であった。

第二次(五時間)
『枕草子』第一段における季節の風物については確実に読み取ることができたが、『徒然草』第十一段の内容を読み取ることについては、語句の解説などに時間がかかり結構難儀した。[資料2]
また、教科書以外の段として、『枕草子』は第二十五・九十一・百二十二段を『徒然草』は百十七段を生徒に提示した。
・・・・・・(以下、本誌をご覧ください)