2006.03 March
特集 授業改善に生きる評価
【実践提案】(1)  「聞く・話す」の評価 五十嵐貴子
一 はじめに

 国語科の言語領域の中でも評価が難しいのが、「聞く・話す」活動の評価である。それは、作文を書いたり、テストで点数化して力を試したりといった具体的な形にしづらいことが一因である。そこで、活動している生徒たちに、次のような観点を示し指導を行う。
見えない言葉を具体的に意識させること       (キーワードに着目)
身につけたい力の具体的な目標を持たせること
力が身についている実感を味わわせること      (検証方法の工夫)
お互いに評価できるようにすること    (評価項目の明確化、重点化)
 以上のような観点を示して活動させ、評価させることによって、日常、最も多くの場面で行っている「会話」に対して、聞き合い、話し合って相互の理解を高め合う「対話」へと発展するに違いない。指導者が指導の観点、評価の観点を、一層明確にして生徒に示し学び合うことで、充実感のある授業が展開され、授業改善が図れるものと考えた。

二 実践

I 「私たちの町をよりよい町にしよう」  (第二学年)

〔実践の方法〕
◎グループごとに「人に優しい町」にするための改善点を考え、プレゼンテーションを行う」(資料1--略)
・発表=第一次評価
 「第一に」「……という問題があります。」「改善」「安心して」「便利」などのキーワードに着目させて聞き取らせる。(観点①)
 発表の仕方(声の調子、態度、内容、資料の提示など)、よい聞き方について目標を考えさせる。(観点②)(資料2--略)
・再発表=第二次評価
 学び合いをもとに、よりよいプレゼンテーションの仕方を工夫し、再度発表する。(観点③・④)
・一人一人の活躍の場を保証する。(観点③)
・一時間中聞くだけにならないように、短時間の発表、活発な話し合い、工夫の時間をとるなど、授業にメリハリを持たせる。(観点②・③・④)
・録画や写真を用いて、自分たちの発表の様子を自分たちの目で検証させる。(観点②・③)
・マイクをセットして発表を録音し、話し方、声の調子、内容の伝え方などを検証させる。聞いている姿も録画や写真によって記録し、検証に役立てる。(観点②・③)

〔反省と課題〕
 短時間の発表で、一時間以内に発表と聞き手の両方を全員が行えるため、やってみてすぐ評価というわかりやすい実践ができた。また、録音や録画の機器を利用したことによって、話したり聞いたりという目で見えない活動を具体化することができ、生徒自身が評価しやすくなった。特に、話し方はとてもよくなった。

・・・・・・(以下、本誌をご覧ください)