2008.06 JUNE
特集 古典復活!
【実践レポート】古典好きを育てるアイディア   (1)多様な言語活動を設定して古典好きに
佐久間 義雄(千葉県/市原市教育委員会指導主事 前・千葉県市原市立東海中学校)

一 時代の要請

古典を学ぶことは、日本の文化や伝統について触れる重要な機会である。しかし、三年間の国語の授業で古典を中心的に学ぶ機会は意外に少ない。だからこそ、その一時間一時間を意味ある瞬間になるように古典の授業を作っていきたいと考えている。

平成二十年二月に示された中学校学習指導要領案では、「ア伝統的な言語文化に関する事項」として、

第一学年

文語のきまりや訓読の仕方を知り、古文や漢文を音読して、古典特有のリズムを味わいながら、古典の世界に触れること。

古典には様々な種類の作品があることを知ること。

第二学年

作品の特徴を生かして朗読するなどして、古典の世界を楽しむこと。

古典に表れたものの見方や考え方に触れ、登場人物や作者の思いなどを想像すること。

第三学年

歴史的背景などに注意して古典を読み、その世界に親しむこと。

古典の一節を引用するなどして、古典に関する簡単な文章を書くこと。

を示している。

また、教材についての留意事項として、

古典に関する教材については、古典の原文に加え、古典の現代語訳、古典について解説した文章などを取り上げること。

を示している。

これからの国語科では、我が国の言語文化を享受し継承・発展させる態度を育てることが重視されるようになる。

中学校の古典の授業の中で、生涯にわたって古典に親しむ態度を育成していく必要がある。そのためには、さまざまな言語活動を通して学習者が古典に触れ親しみ、我が国の言語文化について理解を深め、尊重する意識を育むことが重要であると考える。

二 多様な言語活動を通しての学習

古典に親しむためには、古典との素敵な出会いが必要である。生徒に対してそのきっかけを作るのは授業者であり、その役割は重要である。私は、授業の中で、多様な言語活動を設定して古典に触れ、慣れ、親しませていこうと考えている。それは、頭、目、口、耳、手をフルに使った学習である。

そして、生徒が多様な言語活動を通した学習の結果として古典に慣れ親しみ、自分の内面の何かと結びつけて古典を学ぶことの意義を感じられるような学習を成立させてほしいと願っている。



(以下、本誌をご覧ください)