2008.07 JULY
特集 国語力を育てるコラボレーション
【授業開発の工夫】わが校の協働体制   (1)「活用型」学力の育成を合科的に展開する
   国語科と他教科との関連
及川 美幸(岩手県花巻市立大迫中学校)

一 はじめに(本実践の意図)

教科において得た知識や理解を活用することによって習得する、また活用の中で新たな知識や理解の獲得がなされる、という習得と活用の往還性を、他教科と合科的に連携し図った。


二 実践校における指導体制

習得と活用を合科的に展開するにあたっては、教師間においての共通認識と連携がまず前提としてなければ実現しないことは言うまでもない。しかし、他教科との連携を図るにあたり、この前提として当然の体制づくりが、殊に、教科担任制の中学校現場では一番難しいことのようにも思われる。

教科セクト的になりがちな中学校において、教科の枠を超え、教師同士が合科的に指導することの意義を理解し合い、さらに実践に移す段階に至るという、教師同士の共通理解と指導体制には次のようなポイントがあると考える。

1 学習者理解の共通認識が図れること
教科A「生徒にこういうことを学習してほしい。そのためには、こんなことをできるようにさせたい。」
2 他教科との連携を図ることによって両教科に学習効果が期待されるという共通認識が図れること
教科A「この教科からもこんな内容を指導していただき、生徒の学習活動を支援しよう。教科B先生いかがでしょうか。」
教科B「こちらの教科でもこのようなアプローチを考えられそうです。こちらの教科でもそれぞれ○○の学習となります。やってみましょう、指導内容を考えてみます。」
3 単元内における他教科の有効な介入と有機的な関連の共通認識が図れること
教科A「この学習活動をするために、このタイミングでこういう指導を入れてもらえないでしょうか。」
教科B「わかりました。○○科では、そこでこのような指導をしてみます。」
4 柔軟な時間割設定実現のために教務との協力体制を組めること
教科A「B教科との連携を図ってこのような学習を考えました。B教科の指導と連続性を持たせられるようにA教科とB教科の時間割設定、またTTが組めるように時間割を組んでもらえないでしょうか。」
教務「了解、調整してみます。」

このように、教科A担当の教諭が構想する単元に、B教科や教務、指導対象学年の担任等が協働し、合科的な指導を行う体制づくりと学習の場の設定を行うことを、ごく当たり前にできるような教師側の意識改革が必要と考える。


三 工夫の概要

実践例 国語科と家庭科の合科的指導「幼稚園実習の事前指導」

(以下、本誌をご覧ください)