2010.06 JUNE
特集 発信型授業としての「書くこと」の指導
【実践提案】いま求められる授業改善
(1)中学校から小学校へ向けて書く―主体的・意欲的に進める学習
山田佳代子(東京都台東区立駒形中学校)

1 はじめに

最近の中学生の書くことに関する態度はどうであろうか。ここ数年で私が出会った生徒たちには、次のような傾向が見られた。

まず評価できるのは、強く感じたものなどについて自由に思いを述べる場合、非常によく書くということである。文章を読んだり、話を聞いたりして大きな感動を受けたとき、自分の思いを自分の言葉を用いて素直に表現し、書く字数も多く、指示した字数や時間を超えて書いている生徒も少なくない。

次に課題としては、第一に、限定された条件の下ではなかなか書けない生徒が目につくことである。題名のみが与えられた作文は書けるが、与えられた文章の内容をふまえて書くことは苦手なのである。

第二に、誰にでも分かりやすく書くための工夫が十分でないことである。書いた文章の読み手が同じ教室で生活している場合は理解できるが、第三者に分かりやすくするための配慮が不十分なことが多い。

第三に、書く意欲をもてない生徒が少数であるがいることである。

ここに示す、小学校へ発信する「書く学習」は、この第二と第三の課題への対応として有効であると思う。


2 発信型の書く学習

今回のテーマ「発信型」について、次の要素を考えた

  • 相手や目的が明確であること。
  • 正確に分かりやすく書くこと。
  • 自発的、主体的であること。

1 相手と目的



(以下、本誌をご覧ください)