2010.09 SEPTEMBER
特集 私のアイディア玉手箱―明日の授業を創る
【実践提案】授業活性化のアイディア、特別公開!
(1) 恋ノウタを創ろう―創作文に取り組む意欲と楽しみと環境を考える
宮川高宏(北海道北斗市立上磯中学校)

はじめに

『文学=人間理解』と考えている。

だからそこに描かれるのは、人の心の一番自然な喜怒哀楽の有り様だと思うし、詩歌についてはそれがもっともストレートに出る叙情文として成立していると考える。和歌の分野にわざわざ「相聞」や「挽歌」があるのも、人間の恋愛や生死に関わる時が一番その人となりがわかるからであろう。そしてそのような叙情的な文章を読んだり書いたりすることは人間が生きていく上で極めて自然なことであるはずだ。国語科としても大切な活動であると考える。

一般的に、中学校の上級へ向かうに従い、叙情的な文章を綴ることに恥ずかしさを感じる傾向が強くなる。思春期だから感情の赤裸々な部分についての表現はためらわれるのだろう。中には日記・ブログ等を書いていたり、詩や散文作品を作っていたりする生徒もいて、叙情的な文章を綴ることを好む者もいるのだが、逆に恥ずかしがって授業に真剣に向き合わなかったり、作品や発表者を中傷したりする者も現れる。しかし、そういう生徒の中にも本気で取り組むと、人の心を打つようなすばらしい表現力・文章力を発揮する者が出てくる。

では、どうすれば文章を綴ることの楽しみを伝えることができるのだろう。どうすれば意欲を持って作文(詩歌、随筆等)に取り組めるのだろう。そして、意欲的に主体的に生徒が取り組める授業を創るには、どういう方法があるのだろう。

一 実践のねらい

1 創作文への扉

今回の特集は「私のアイディア玉手箱―明日の授業を創る」であり、確かな学力の育成のためには、まず生徒の意欲と主体的な取り組みを養うという前提がある。ここでは生徒が生き生きと国語の授業に向かい、ありったけの知識と技能を使って、創作活動を行う授業実践を紹介したい。



(以下、本誌をご覧ください)