2011.03 MARCH
特集 いま求められる学習評価
【基本提言】
いま求められる学習評価―継続と充実
田中孝一(文部科学省初等中等教育局主任視学官)

一 はじめに

平成20、21年告示の新学習指導要領に基づく教育課程は、平成23年度からの小学校を皮切りに、平成24年度が中学校(及び高校の数学、理科)、そして、平成25年度から学年進行で高等学校(数学、理科を除く。)と、次々と実施に移されていく。

本稿は、この期に当たり、今回の教育課程の改善のねらいや内容等を今一度確認しつつ、児童生徒の学習評価の在り方について考える。


二 新教育課程の勘所

1 学力の重要な要素

学習指導要領が文部(科学)大臣告示となって以来、今回が六回目の学習指導要領である。今回の改訂においても、従前の場合と同じように、中央教育審議会(以下、中教審)等において、これから育てるべき能力など様々な角度から改善の方向性や内容等が検討された。

ただ、今回の改訂の場合、従前と決定的に異なる点がある。それは、平成18年12月の教育基本法の改正(全部改正)である。

教育基本法の改正は昭和22年の制定以来初めてのことであった。この改正を受けて、学校教育法も大きく改正された。

学校教育法の幾つもの改正内容のうち、新学習指導要領の作成に大きく影響したことに、同法第30条第2項の新設がある。そこには、次のような学力の重要な三つの要素が規定されている。

(1) 基礎的・基本的な知識・技能
(2) 思考力・判断力・表現力
(3) 主体的に学習に取り組む態度

この第30条第2項の新設を含む学校教育法の改正の国会審議と、中教審における学習指導要領改訂の検討とが、平成19年度において同時並行的に行われていたということは、新教育課程を理解する上で興味深いことである。


2 国語力の重視

今回の改訂において、国語科はきわめて注目されており、また、期待も大きい。



(以下、本誌をご覧ください)